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国王陛下の名の下に:英軍兵器おぼえがき01 空飛ぶフライパンの柄 [ミリタリー]

 ごぶさたしておりました。

 このところツィートでごちょごちょ機能回復も兼ねて即興文の早書きをしていたのですが、割と量があるのでもったいないと思いまして、こちらに加筆しつつ転載してゆくことにしました。

 第一弾は、Flying Panhandle のニックネームを持つ、ハンドリー・ページ ハンプデンのお話から。

 半可通ほどハンプデンは変な形とか言ったりいたしますが、側面図か斜め前からの写真しか見た事ない人が多いと思います。立体で眺め回すとものすごくかっこいいし合理的にできてるのが一目瞭然なんですよ(但し乗務員の乗り心地は除く)。対空砲火の効果を下げるため正面投影面積を究極まで絞れ、という戦前のRAFの研究結果に基づく仕様要求に答えた、極端なスタイルなのです。

 あんななりで翼は長く極端なテーパーで、ハンドリー・ページと言えばこれ、というご自慢のオートマチックスラット装備。安定性も剛性も揚力もばっちりです。主要胴体は異様にコンパクトで、戦闘機並みに細いくせに胴体は翼のボックススパーをまたいで上半分とあとちょっとだけが飛行機本体、下はほぼ弾倉、尾翼はプロペラ乱流に干渉しない距離に細いブームで離して設置、というおっそろしく割り切ったレイアウト。そんな中に5人も乗るから、一旦自分の持ち場に乗ったらほとんど身じろぎもできない、と大変不評でした。

 弾倉は尾翼ブームを除く主要機体のほとんどにわたる長さで、ハンドリー・ページの飛行機に共通した個性である積載量のでかさもあって、欧州戦初戦〜中期頃まではサイズに見合わない「長い武器」が積める貴重な機体として、馬車馬のように働いていたのは日本ではあまり知られてないところ。「長い武器」とは、航空魚雷、大型徹甲爆弾、投下機雷、大型の航空爆雷などなど。それを内蔵式に格納でき、機動性もよいハンプデンは北部沿岸を中心に商船・潜水艦・港湾・停泊中の軍艦を含む軍港などをがしがし長時間洋上哨戒、長距離奇襲攻撃して戦果を挙げておりました。まさに沿岸航空軍の馬車馬。

 まあ戦前の設計の飛行機なので、初戦の爆撃軍ではRAFの爆撃機ドクトリンのせいで機動性を過信されていて、護衛機もなしに爆撃機だけで編隊を組んで昼間出撃させられ、フェアリー・バトルと同じ運命を辿っていらん大損害を受けていらない子扱いにされてしまったわけなんですけども。それでもあるものはちゃんと適材適所で使いこなすのが英国貧乏性魂。

 その後、沿岸航空軍にもいろいろ新しい世代の飛行機が増えて来たので、ハンプデンは徐々に標的曳航機や練習機、一部はソ連にもらわれて北極海沿岸送り、となりましたが、ある一時期の英仏海峡から北海にかけての夜空を忙しく飛び回って大活躍していた、隠れた名機であったと言えるでしょう。

 ちなみに英仏海峡の戦い序盤から中盤において、ハンプデン部隊が占領下のフランスの港に航空機雷をこっそり敷設しに行っていた任務の作戦名は、「Operation Gardening」と言います。まぁ機雷敷設も園芸に似て効果的な配置での植え方がモノを言う世界ですし、言い得て妙、ですよね。

 そしてハンプデンこぼれ話。中が狭い!乗員それぞれの席は人が収まるくらいしか空間がなく、長距離を飛べる飛行機なのに、ほとんど「ちょっと席を外す」ことができませんでした。それでも前の3人は空間があるのでアクロバティックな身のこなしで上下に潜り合ってお互い体を入れ替えれば、なんとか交代もできます。通信手兼後部上機銃座の人も、翼のボックススパーの上の細いトンネル状の空間を這ってゆけば、ギリギリなんとか前まで移動できたとかいう話。特にひどかったのが主胴体下の後ろ向き銃座で、他のクルーとは完全に切り離された場所でたった一人、変な姿勢でうずくまったまま後ろ向きで過ごさねばならず.........大変な課題を抱えることに。

 ぶっちゃけ言うとお小水の問題です。ちょっとしたスペースもないせいで、後部の2人はその問題で頭を悩ませることになります。

 前述の後部下銃座手は背中の後ろが爆弾倉の扉で、席の周囲はほとんどが窓、という冷え込み地獄で、ただでさえもよおすのに変な姿勢で身をよじりながらつまりそのアレをですね。まあとりあえず空き缶とかにいたして外に捨てるわけなんですけど、それが大変困難で、後部下銃座はいつも「香り高き職場」となっていて大変困った、というおはなしでした。

 おあとがよろしいようで。

ミリオタってやーねぇ、とよく言われる原因。 [アニメ]

 さる海外の「ガールズ&パンツァー」のフォーラムが荒れています。それまでは友好的な雰囲気でレスが積み重なっていたようですが.........さて、何が起こったのでしょうか?

 原因は、ある一人の書き込み者が7話についての会話で、「みほが指揮を放棄して人命救助に走ったのはおかしい!勝利の為には犠牲があってしかるべきで、指揮官としての判断は完全に間違っていた!」と書き込み、ほぼフォーラム全体からの「いや戦車道だっつってんでしょ、スポーツなんだから人命救助優先の咄嗟の判断はおかしくないでしょ?」というたしなめに全方位バトルをはじめ、マーシャルアーツは殺人技の鍛錬だからスポーツじゃないだの軍事行動だからだのと食い下がったことでした。

 まことに、見事なゲーム脳、デスクトップミリオタ、紙スペック至上軍人ワナビーの典型です。

 わたくしもミリタリー関係を趣味の一つに長らくしている関係で、普段から大変苦々しく思っているところがこういう傾向だったりします。

 軍事を脇から眺めていられるのは、実際の戦争になっていないからです。だから、そこには「戦争のない平和な環境」、が必要不可欠なはずで、むしろ戦争の事を沢山知れば知るほど、戦争が嫌いになってくる部分がある筈なのです。大半のミリタリー趣味の人間もそこはわかっていて、だからこそ軍事を扱った作品を作ろうとする時にも、苦労をして、できるだけ人の死なない、傷つかない方便を探る努力をしている人が多いと思います。

 ですが、人の痛みをわかろうとしない人が現れるんですよね。死人が出たり、傷つく人が描かれることを喜び、それが「リアルだ」、と大声でわめく人達が。

 そういうテーマを扱った作品なら、それもアリでしょう。でも、何にでも通用することではありません。第一、前提として殺人という反社会行為を扱うわけで、それを肯定しては社会道徳と平和な環境が脅かされるからこそ、物語などでも慎重に「そうなってしまう、そうしてしまう理由」を丹念に描く必要があるわけで。そのポイントを外した作品は「駄作」「B級」、という、それはそれで娯楽の一つのジャンルにはなりますが、決して正常な感覚では捉えられにくいニッチな方向に特化したものとなってしまいます。

 そういう「一般的な感覚」を理解できずに、畑違いでも「人死なねぇ!つまんねえ!おかしい!」とわめく人が多いのが、軍事や武器を扱うジャンルのコミュニティの悪い側面です。確かに銃で撃たれれば人は傷つき、死にます。でも、リアルがどうこう言うなら、下手をすればかすっただけで衝撃波による血流の逆流で心臓発作で死んでしまったり、戦場騒音でパニック状態になって狙いをつけるどころではなくなったりするのですよ?それに、当たったら死ぬか大怪我をすることがわかっているものを発射する道具を、相手が自分に向けているだけですさまじい恐怖です。しかも相手と同じ道具を持っている自分が相手を倒すには、同じことが相手が自分にできる距離にまで近寄らなくてはならないのですから。熟練の兵士、英雄だって、それがわかっているから必死に避けて、勝利しているのです。

 そういう「無敵の強兵ならば前進あるのみ!勝利には犠牲がつきものだ!」とか、「キャラが死なないからつまらん!」とかいうことを信じ込んで、空気を読まずに普通にネタだと思っていろいろなところで口走るから、あいつキモチワルイとか楽しい空気台無しじゃん、と思われるわけで。例えば戦いをテーマ・モチーフにしている以上、ドラマツルギーの上で人死にが出たり怪我人が出るのはやむを得ないとしても、誰もがむやみやたらに誰かが死んだり傷ついたりするのを求めたり、喜んだりしているわけがないでしょうに。

 そういう話になると、次の段階で出てくるのが大抵、「敵より遠くから攻撃できて防御も最強な兵器至上主義」になります。これ最強(スペックの上では)、他はクズだ認めない、と鼻息荒く他人の好きなものを攻撃しはじめるのです。そりゃあ机上の空論では最強でしょうが、タイガー戦車だって撃破されてるでしょうに。エースが何台一度に仕留めたことがある、といっても、その逸話が全てに適用できるわけでもなく、目を塞いでいる人には見えない場所で連合軍側もちゃんとドイツ軍戦車を倒していたからこそ戦争に勝っているわけで。対抗策がないわけじゃないんですよ。

 だからこそやりようがある、そこを考えるのが楽しい、という話に、「いや最強装備しかないね!(以下ぐだぐだとスペックの羅列)」と言い出したら、白けることこの上ない。豆知識を披露してくれるだけならいいのですが、そういう輩の口調は常に否定的で、他人を攻撃して来ます。件のフォーラムでも一部の戦車ゲームマニアは、あんな屑戦車いらねえ、全部キングタイガーとスターリン戦車にしろ、とか言ってウザいことウザいこと。当然、会話の輪からは外れています。

 正直、本気で殺し合うつもりじゃないんですから、ミリタリー趣味の好みなんてのは本来普通のどんな趣味とも一緒で、「あ、これ自分はなんとなく好きかも、かっこいいかも」、くらいのところから始まっている筈ですし、対戦車戦闘では使えないカーロ・ベローチェ装甲軌道車でも、ポーランドの戦車でも好きならそれでいいのです。ガールズ&パンツァーの話でやたらに槍玉に挙げられる八九式戦車だって、動いてるところが見られるだけでも楽しいじゃないですか。企画側だって、どう見たって珍しい車両ばっかり描こうとしてくれていて、絵にされることすら稀な戦車がごろごろ見られるなんて面白いですし。それに、大前提を忘れちゃいけません。最強じゃない貧乏高校の寄せ集めが、知恵と勇気で熱い戦いを繰り広げたり、それをスポーツとして打ち込む日常とガールズのキャッキャウフフが見事にブレンドされた物語なんですよ、これは。いちいち最強戦車がどうこう言う方が、野暮ってもんでしょう。

 そういう、空気を読めない殺人行為ハァハァのマニアが多くて、他にも趣味がある人が一旦接する事があっても次々と離れてしまい、悪貨が良貨を駆逐して、悪い空気が日常化して当たり前だと勘違いされているのがミリタリー趣味のコミュニティの悪循環なのだと思います。だから、裾野が広がらないし、「外の世界」に顔を出すと鬱陶しがられるのですよ。

 もう、めんどくさいったらありゃしない。娯楽なんだから楽しく。一般常識は忘れず。一人っきりじゃない時は空気を読む!普通に楽しめばいいのに。

 ガールズ&パンツァーがきっかけでミリタリー関係に興味を持った人が、またぞろ嫌気がさしてざあっと引き潮のように去り、ミリタリー趣味がまたまた以前よりもひどいさらなる日陰にころげ墜ちてしまわないかどうか、気になります。
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それはあまりに久々に;最近気になっているアニメ [アニメ]

 まだまだいろいろたいへん。

 まあそれは置いておくとして。

 いきなり本題です。ガールズ&パンツァーがことのほか面白くてたまりません。下品な
性的表現を排している点、ミリタリー要素が入るとありがちになる人殺し要素なんてもの
を、「戦車道」という大ボラを吹いてスポーツに徹する、と排しているところなんかが
好感が持てるということと、アザゼルさんやじょしらくなどで隙間なくびっちりと構成
要素を整えつつ並べつつ、作品にすさまじい構成手腕を発揮することで個人的にも大好き
な水島(大魔法峠)努さんが監督なさっているということで見始めました。

 ミリタリーネタは元々ミリタリーファンが悪い方向にうるさいのでここのところだいぶ
敬遠しがちでしたが、そういう部分を忘れて、動画作品として色々唸らされたり、素直に
楽しませていただいております。小ネタもばっちり。

 さて、この物語はフィクションです、とは切り口上でよく申しますが、フィクションと
いうものはなにもないところから何かを書き込んでさもあるように見せるもの。つまりは
書き込まれたものには本来、すべからく何らかの意図と意味があるものでございます。
上手なストーリーテラーは必要な物を余さず使い、余計なものばかり書き込む輩は下手を
打つ、というのが鉄の掟。伏線や予兆というものは、そんな必要なかけらを物語という
畑に埋めて、後に花開かせる種のようなものでございますよね。

 おあとがよろしいようで。

 おっとまて。

 そうではないのです。覚え書きをしておいて、後で自分の予想がどうだったかを確認
してみたかったので久々に筆を執ったんでしたっけ。

 つまりは6話までみたガールズ&パンツァーの、気になったところでございます。

 きっかけは、追っかけっこに大立ち回り、頭脳戦を展開する我らがにしずみどの率いる
大洗部隊とサンダース部隊の実況中継を見て、陸自から来ている戦車教官が10式戦車の
上で大股開きであぐらをかいて、大笑いしながら「面白い!こんなの見たことない!」と
言ったシーンでした。

 「こんなの」、とは一体どういうことでしょう?

 決して、バカにして言ってるわけではないように思えるのです。

 ここで、いくつかの記憶の付箋がひもとかれました。大洗女子がなぜ、戦車道を捨て、
その戦車たちがまさに憎々しいものはもう見たくもない、とばかりに、極端な場所へと
ばらばらに「捨てて」あったのか。黒峰森の陰険な副将が蔑むような調子で吐き捨てた、
「戦車道を汚すような弱小は自分から辞退するべきだ。皆そうしている」のような発言。
サンダース付属のケイ主将が、1回戦終盤に圧倒的戦力を捨ててまでフェアプレイに
こだわり、負けてもなお「楽しかった!」、さらには「これは戦争じゃなくて戦車道
だから」、と晴れ晴れしい笑顔で言っていたこと。大洗女子に迫る廃校の危機。そして、
6話のラストは全車両を重戦車で固めて圧倒的戦力で他校を圧倒する、上位常勝常連の
2校に立ち向かって、無惨なやられ方を晒す軽戦車とチハ車の姿。何かがおかしい。

 そこで思ったのです。コメディカットで一見不必要にも見えるけれども、戦車道の
指導に来るくらいの人が、「こんなの見たことない」と面白がっていることと、ラスト
の惨状の2シーンは、この6話の中で対をなす場面なのではないか、と。

 戦車道そのものがスポーツとして袋小路に入っていて、存亡の危機にあるのでは?

 正確に表現すると、「大会を頂点とした戦車道組織とそのコミュニティの危機」、
とでもいうものでしょうか。

 勝てば官軍、どんな手段でも勝ちは勝ち、とにかく優勝すればいいんだ、という
空気で金のあるチームや姑息な手段上等なチームだけが常に上位、という環境では、
そのスポーツはどうなるか?

 まず見てておもしろくなくなりますよね。人気があるものでも、世代交代ができず
に長期的には観客がいなくなります。

 次に、そのスポーツをやりたい、と思う人がいなくなります。

 これは身近に「高校野球」という悪い例を見て育ったので、すごく実感できるの
です。わたくしは東京出身で、しかも23区はしっこの有力校もない地域に育って、
高校野球大会がどれだけ野球から人を遠ざけているのかを見て来ました。遊びの
種類の変化や空き地の有無などで子供からも引き離されているのも事実ですが、
これだけ高校があるのに主要大会に出るのは特定の高校野球に特化した学校で、
他の学校はやる気もなくなって野球部すら縮小して行ってしまう状態にあって、
他の地方で言う「我が県の代表」、が実感できない土地柄で育ってみると、なぜ
野球が以前のように楽しまれていないかがよくわかります。

 「ベストを尽くしてみんなで楽しむ」、というアマチュアスポーツの大原則が、
失われてしまえば、誰もやりたがらなくなるものになってしまうのですね。

 そのスポーツが好きだからやる。楽しいからやる。これが優勝至上主義の下で
は蔑まれ、排されてしまう。トーナメントは勝者だけのもの、と言われるならば、
ああそうですかお前らだけでやってなさいよ、と人も離れてゆくものでしょう。
野球やるにはええとこのリトルリーグ入ってレギュラーになって野球部のある
中学に行って高校野球大会全国常連の高校に入ってレギュラーになってプロに
なって、と目指さなくちゃやる資格なんてない、遊びじゃないんだ!根性だ!
真面目にやれ!などと言われる空気が、野球を気軽にできない雰囲気を作って
ませんか?数限りなく少なくなって来ている野球のできる場所が、そういう人達
に優先的に押さえられていて、遊びでちょこっとやる感じじゃない、とか。

 そりゃあ勝敗があるスポーツでしたら、勝負事ですから勝ちを目指したいのは
当然ですけれども、常に勝ってなきゃ意味がないなんてこと、ないですよね?
勝っている人だけしか参加できないなんてべらぼうな言い分、認められます?
だって負ける相手がいるから、勝てるのでしょう?

 アマチュアスポーツは、本来なら趣味の世界です。学生なら学生、社会人なら
仕事という本分があって、その片手間でやるものです。それに真剣に打ち込んで
いる人に失礼だろう!と怒られる方もいらっしゃいましょうが、遊んでばかり
で暮らしをフイにする人を、道楽者といいます。本当に真剣に打ち込んでいる
人は、本業の方も真剣に打ち込んで両立されています。だからこそ、そればかり
やっている人には及ばないのは当然です。主客が転倒しているのですから。
じゃあ勝てないからやらないのか?というと、アマチュアスポーツを含む趣味
の世界は、みんな楽しんで好きでやってるわけですよね。それを悪し様に言い、
無価値だなんてそしれないはずです。

 でも、今の全国大会至上主義に染まった「戦車道」は、はっきりとそう言って
しまう人が出て来てしまっているのですよね?骨董品のような軽戦車だらけの
弱小チームなんて見苦しい、勝つ気もない奴は自主的に辞退するものだ、と
まで言い放つ常勝校の副将がいるくらいです。戦車道協会の全体の雰囲気も
推して知れるような気がします。ひょっとして、多くの弱小と言われる学校は、
辞退しているのではないかも知れません。「戦車道はやりたいけど、絶対勝利
至上主義の公式トーナメント大会には空気が悪いから近寄りたくない」のでは
ないでしょうか?

 もしや、大洗女子の先輩方が戦車道をやめたのも、それが原因では?

 好きだったのに、楽しくなくなったからこそ、もう戦車なんて見たくない。
チームごとに一緒に過ごした戦車を思い思いの場所に捨てて、決別したのでは?
そう考えると、大洗女子が以前戦車道で使っていた車両が、あらぬ場所に点々
と捨てられ、存在すら忘れ去られていた理由がしっくりと来ます。忘れられて
いたのではなく、「忘れたかったもの」だったから、かもしれません。

 あの世界では、これまでは色々優遇されたり、生徒も集まりやすいという
理由で戦車道を取り入れる学校も多かったのかもしれません。ただ単純に、
世界的スポーツでもあるし、なにより楽しいから、さかんに取り入れられた
というのもあったでしょう。しかし、大会至上主義が主流になったせいで、
戦車道そのものが学生から敬遠されはじめ、戦車道コミュニティそのものに
暗雲がたれ込めているのだとしたら?

 中には、それでもアマチュアスポーツは参加することに意義があり、と
ばかりに、かたくなに自分たちの大好きなチハたんオンリーで出場する
学校なども残っているのでしょう。でも、勝つために圧倒的性能の戦車ばかり
揃えて特待生ばかり集める学校には、1回戦敗退。よほどの好き者でもない
と、ネガティブな思考になって挑む気にもなりません。

 そういう風潮に一矢報いる存在が今の大洗女子戦車隊なのだとしたら.......。
まるで戦争をやるみたいに息苦しい一方的な試合を今まで見せられて来て、
「なんか戦車道を楽しく思わせてくれる」大洗女子の戦いぶりに、観客は
おろか対戦相手までもが魅了されるのは、当然のなりゆきでしょうか。

 教官の言った、見た事もない「こんなの」。もしかしたら、西住流の名
に縛られ、常勝チームを率いているお姉さんは、内心では本当は楽しんで
戦車道に挑む今のみほさんが羨ましいのかも知れません。華さんの家の事情
のような「新しいかたちへの変革」ではなく、みほ隊長がやっている戦車道
は、西住流の「奥義真髄への復古」へと繋がる道なのかも、とまで想像して
しまいます。好きな戦車に乗ったらいい。手持ちのものを最大限に生かす。
知恵をめぐらせ頭を使え。そして、楽しめ、と。

 最終決戦には奥義に目覚め、カラフルペイント軍団に戻った大洗女子が、
感化されて奥義に目覚めたまほ姉さん率いる極彩色の中戦車以下だらけの
混成部隊と激突しないかどうか気になります。
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大変大変、 [雑記]

 広告が出るほど放置してしまいました。

 とりあえず、死にそうですが生きています。

 もうエロ描写だらけで小中学生を中心に釣ろうとするラノベアニメはいらないよう.......。

 気が散るばかりの気持ち悪い乳揺れ描写が気になります。
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なんという狼藉かしら。 [アニメ]

 タイトルと本文はそこはかとなく関係ありません。

 さて。闘病生活の身の上であまり無駄遣いもできないのですけれども、
久々にフィギュアのガチャポンを回してまいりました。

 ええ、超電磁砲の。

 もちろん黒子と佐天さんが目当てですよ。

 で、三千円ばかり握り締めて四百円もするガチャを八回回してみたん
ですけれどもね。あとポケットの小銭追加で。

 最初の三回で黒子、佐天さん、固法先輩、と、ダブりなく出てきたの
で個人的にはまあここまででもいいか、と思ったのですが、軍資金枠に
まだ余裕もあるし、黒子があるならいちおうペアになるおねえたまと
初春もあったらそれはそれで嬉しいな、って。奇跡も魔法もあるのかも、
って思って残り分もぐりぐりハンドルを回したわけなんですよ。

 そうしたら、あらあらあら?なんでしょう。デジャブ?

 そういえばその昔、水銀燈と錦糸玉子あれ違ったな神奈川まあいいか
デコッパチ目当てで回していた時も、ついついそのままコンプリートを
目指してしまって。

 そうそう、その時も最後に真紅様だけ出なくてその間..........。

 うわおう

 なぜ黒子ばっかりごろごろ出て来るの!?

 運がよかったのか、最後に初春が出てきて全部綺麗に揃ったりして、
ほっとしながらカプセルをぱかぱか空けて空き殻入れに入れていたら。

 ん?

 ..........あれっ

 この最後からひとつ前に出てきた黒子、他のとちょっと違う..........?

 あれ?

 で、カプセルに同封されてるちっちゃいカタログリーフを見たら。

 あれ?

 シークレット?ってさっきから3つばかし出てきてた、これ?
こっちの、両手広げて満面の笑み浮かべてる方がそうなの!?

 なんということでしょう。

 またアホなジンクスを更新してしまったようです。これはこれで
嬉しいのですが、なぜまたこのような。

 ということがあったのでございます。

 それにしても、水着回のラインナップでしたから、わたくしは
てっきりシークレットはエカテリーナちゃんじゃなかったわれらが
婚后光子さんだと思っていたので、少し残念ではあったのですが。
まあこれで気兼ねなく黒子を改良できたのでよかった気がします。
シークレットの方の片足を加熱して曲げ加工と余分を切削・接着
しただけなんですけど、それだけでも十分に飛びついている感じ
に見えるようになりました。

 あのまま回し続けていたら、いくつ黒子が手元にやって来ていた
のか。やって見るには少々お高いものだったので気になります。
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探せ探せ。 [アニメ]

 見切れてます!さすがは折紙サイクロン、安定の見切り力!

 そんなことはともかくとして。

 実は、もしもTiger & Bunnyの世界で広告を出すとしたら?という
またまたありもしない事で想像を巡らせて楽しんでみたのですよ。

 まあ、広告の1手段としてだけ考えればいい巨大資本企業とかでは
想像しがいがない、というもの。今回は、中小企業の立場からどの
ヒーローに広告を出したら効果的か?というのを考えてみました。

 まず最初は、ミスター・グッドマン、キング・オブ・ヒーローこと
人気一番手のスカイハイ。

 おそらく、引く手あまたで広告依頼も殺到していて、競争率が高い
上に広告料も代理店が相当ふっかけて来るでしょうね。契約も制限が
多くて掲載期間も短く、メインスポンサーの大手企業以外は差替え式
にされて、大金をかけたにしては費用対効果が著しく低いことになる
のではないか、と。残念ながら、身の丈に合いません。

 次なる候補は、電撃カンフー娘のドラゴンキッド。

 ドラゴンキッドはヒーローポイントも多く人気も高いけど、本人が
全然パブリシティとか気にせずにまさにその名が表わす通り電光石火
で現れて雷光のごとく一瞬で犯人ノしちゃったり、常に動き回って
カメラのフレームから消えちゃうから、広告スペースとしては悩まし
いかも?と思ってしまいます。

 さてさて、お次はファイヤーエンブレムの出番。

 ファイヤーエンブレムはセルフプロデュースの事務所代表兼芸能人
てなとこで、収入のメインはコスチュームの広告そのものよりパブリ
シティでのタイアップメインなのかな、と思うと、衣装への広告入れ
は本人の気分次第とも考えられます。中小企業では声をかけにくいか
な?それとも逆に気に入ってもらえたら採算度外視で格安で請けて
もらえるかも?いずれにせよ、人脈と顔繋ぎがないと難しそうな気が。

 なにかヒーローポイントランキングを上から順にどんどん下って来て
いますが気のせいではありません。中小企業は大変なんだよ寅ちゃん。

 お待たせしました。あなたの心も完全ホールド、ちょっぴりクール
なセクシードジっ娘シンガーのブルーローズさんの出番ですよ!

 ブルーローズは衣装の広告企業が極端に少ない気がします。理由は、
TV内の事件後に設けられたミニライブ中継が実際は広告活動の目玉で、
そっちのショーの枠に例のステージカーの舞台上で出る広告だとか、
合間のCMとかがスポンサーに引く手あまたなので、広告を出す場所に
バリエーションが多いのかも、と想像します。芸能関係からもこぞっ
て楽曲提供とかタイアップとかの話も来るだろうし、一気に表示され
る広告も多くなって、安い広告料しか出せない中小では埋没する憂き
目に遭うのがオチでしょう。悩ましいところです。ブルーローズさん
のご衣裳くらい悩ましいところです。実にけしかゲフンゲフン*悩ましい。

 となると、ここから先のポイントランク下位が狙い目、という事に
なるのは必然かもしれません。

 まずは牛角さんことロック・バイソン!ヒーローポイントはまあ
そこそこ、人気もそれなりですが、実は広告塔としては素晴らしい
点があるのですよ。

 さすがはベテラン、とでも言いましょうか。事件発生からの初動
が他のヒーローに比べて早いことが多く、犯人とのファーストエン
カウント率が高いのです。

 それによって、相手の攻撃を真っ先に受けることになり、番組序盤
の山場での常連となっていますよね?その身体能力、「頑丈」、と、
装甲服の組み合わせにより、犯人逮捕には至らなくても倒されること
はほとんどなく、必ず現場で仁王立ちになって、火花を上げながら
攻撃を受け止める姿が頻繁に放送で流れます。ひょっとすると広告塔
としては陰なる一番人気かも知れませんが、広告スペースもあの大き
なお体ですから沢山ありますし、割と料金も手ごろで狙い目かと。

 さあ、いよいよ本命です。私だったら絶対このヒーローに広告を
出す、という、本雑文の大本命!

 折紙サイクロンの登場です!(画面左端)
 
 えーとですね。

 いや待って下さい、これにはちゃんとしたわけが。冗談でなくて。

 そりゃまあ、ヒーローポイントが低いのも事実ですし、実際に活躍
できてないかも知れませんけど。裏小ネタ的にHeroTVファンの間では
「折紙サイクロンを探せ!」みたいな話題で盛り上がっているだろうし、
うっかりすると番組内の帯で正解者プレゼントとか絡ませてバラエティ
コーナーを展開することも提案できます。広告の注目度としては実に
高いと考えるわけなのですよ、ええ。

 しかも本人の努力の成果が実り、安定の見切れ力。常に画面のどこか
にいる(かもしれない)存在感はあなどれません。何より、広告料も
安そうですし。中小企業の立場としては大本命だと思うのですよ。

 いかがでしょうか。

 まあしかしですな、こうやって考えてみると、現行システムで一番
割を食うのがやっぱり我らがおっさんことワイルドタイガーなんだなぁ、
と思った次第で。広告はおざなりでいいからヒーローという社会的役割
を果たす人に期待して、パトロンになりたい、という出資者がいたなら
虎鉄っつぁんはいいんでしょうけど、あのシステムではなかなか、ねぇ。

 だからHeroTVの代表さんも裏から手回しして、顔出しで派手に行きた
いバーナビーの経験不足を補う一挙両得の手として、同系統の力を持ち
経験も豊富な虎鉄を新興だけど大手企業のアポロンメディアに引き取ら
せて、コンビにしてもらったんですよね。生真面目にヒーローがしたい
おっさんを生かす場として。

 今現在、現行システム上ではポイント獲得率はまだ低いみたいだけど、
「地味に活躍してる虎鉄さんもバーナビーが引き寄せるカメラに一緒に
写すことができる」っていう効果もあるわけで。HeroTVファンの間でも
人気がじわじわ上がるんじゃないでしょうか。

 あくまでコンビの片割れとして、だけど。

 そんなこんなで折紙サイクロンの背中に広告を、というお話。これにて
一件落着、でござる!

 画面に写る彼の今後の出現場所が気になります。
 
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見たまえ、あれは蠅の頭と言うより [アニメ]

 ふぐrゲフンゲフン*な、なんでもないぞ久城。

 決してきみのおいなりさんではない。

 さて、GOSICK第16話冒頭の気になる航空機でしたが。

 まさかのアルバトロスC.I。

 爆弾も後席銃手が手でよっこらせっ、と落としてました。
スカーフリングには弾帯巻き取りリールつきのパラベラム機銃。
むう、なかなかやるなGOSICKさんは。
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婚后光子ふたたび。 [アニメ]

 よし、今日はブログ更新祭りだ。4本目行っちゃえ。

 さてもさても、最近わたくしはさみしゅうございました。禁書目録IIの
アニメも終わってしまい、どうにも婚后光子成分が不足しておりまして。
そんなわたくしに、朗報が舞い込んで来たのでございますよ。

 そう、我らがみっちゃんがついに!

 冬川基先生の手によって!

 とある科学の超電磁砲、原作本格参戦です!

 これは単行本を待ってなどいられません。早速わたくしは本屋に走り、
普段買ったこともないあの超分厚い電撃大王を買い求めてまいったので
ございますよ。

 期待に胸を躍らせて早速ページをたぐりますと............。

 うっとり。

 なんと、なんという想像以上の扱い。まさかの丸々一本メイン回。
タイトルページもぶち抜きで流石の麗しいお姿です。眼福。

 しかし冒頭からみっちゃんはやっぱりみっちゃん。こうでなくては。
黙っててもバスを乗り間違え黒子に失礼な事を言い、挙句にえっちな
妄想で勝手に頬を赤らめた上に人の名前を取り違えます。立ち位置が
安定してます。ブリリアント。これが冒頭から雨あられと続いても
ちっとも不自然じゃないところが魅力です。アホの子とか言うな。

 それにしても冬川基絵の婚后みっちゃんはかわいい。実にいい。
瞳がくりくりしてて童っぽい素直さ倍増です。すらっとした手足を
描かせたら天下一品の方にリファインされた、中学生らしからぬ
メリハリを兼ね備えつつも引き締まったナイスボディ。白黒の漫画の
世界でさらに映える黒髪。また一つ、婚后光子さんの魅力が増した
ような気がします。ご馳走様です。

 いちおう今回は新章の冒頭にあたるので、色々と今までのとある
シリーズでのエッセンスを時系列に合わせておさらいしていますが、
どうやら例の水泳部コンビを巻き込んで派閥を作ろうと試みつつ、
「心理掌握」がらみか何かはわかりませんがなんらかの事件に巻き
込まれてドタバタする展開になりそうな感じとお見受けしました。
しばらくの間は婚后みっちゃんの大活躍する姿が毎月拝めそうです。

 この場を借りて、わたくしは冬川基先生に言いたい。

 ありがとう、そしてありがとう、と!

 汎用性高いなぁこのフレーズ。

 まだ転校初日ですし襲ゲフンゲフン*狼藉されるような事件には巻き
込まれていないのでこれからになるとは思うのですが、今後の展開
でいつ、例の名セリフが生まれることになるのか。気になります。

「このわたくしを常盤台の婚后光子と知っての狼藉かしら?」



電撃大王 2011年 06月号 [雑誌]

電撃大王 2011年 06月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2011/04/27
  • メディア: 雑誌



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知恵の泉が語りかけてくるのだよ、きみ。 [雑記]

 では、わかりやすく言語化してやろうではないか、久城。

 大き目の世界地図か、googleマップを用意してくれたまえ、うむ。
パキスタンの全体図を見て、イスラマバードの場所を確認すること。

 ご覧の通り、パキスタンはソビュールによく似た形をしている。
地方州いくつか分でインドから独立したのだから、古いインドの
国境線に従って縦長に伸びているな?海から中央アジアに向かって。

 隣の国境線は片方は言うまでもなくインド、そして反対側は?

 その通り、アフガニスタン国境が大半を占める。

 残りの部分は米軍の敵、イランだ。

 ときに久城、きみ、イスラマバードからアフガニスタン国境と、
アラビア海の海岸線まで、パキスタンの領土を通るとしてだね。

 どちらが近い?

 無論、インドの領土内は通過できまいよ。英軍ならともかく、
米軍には支援基地を提供せんだろうし、領空も通しはしまいて。
使う輸送手段はヘリコプター数機、他国の主権を侵害して40分で
特殊部隊1~2個分隊で建物一つを急襲して焼き払い、中にいる
人物を無差別に殺害する作戦なのだぞ?国際法を犯し、国内では
半数以上の勢力であるイスラム世論を恐れずにその片棒を担ぐ
ほどインドは米軍に協力的ではあるまい。

 かと言ってそれだけの事件を起こしておきながら、パキスタン
空軍のスクランブルを避けつつ、悠々とアラビア海まで領土の
2/3、800マイルもの距離を兵員満載のヘリで縦断できるとも
思えんのだよ、きみ。

 さて、カオスの欠片は揃った。再構成してやろう。

 米軍の強襲部隊は最短距離を行って、最短距離で帰ったのだよ。

 つまり、アフガニスタン国境から来て、戻ったのだ。海に一旦
出るにはさらにアフガニスタンの領土ほとんどを回り込んでから
イランかパキスタンの領土をかすめなければならないが、そんな
バカげた事が出来ると思うかね?危険度の意味でも航続距離から
しても。

 ここに新たなカオスの欠片があるのだよ、久城。

 米軍は一体、どこの海に死骸を突き落としたのだ?しかもだ、
パキスタン軍から全速力で退避行動を取りながら、DNA検査で
本人確認をしてから海に投げ捨てたと言っているのだぞ?
それとも、全速力でアフガニスタンに持ち帰ってから高速の
航空機に積み替えて、世界のどこかの海へ捨てに行ったとでも?

 ばかばかしい。退屈極まりないおとぎ話だな。

 死体など最初からなかったのだよ。

 もっとましな嘘をつくか、本物の事件を持ち込みたまえ、きみ。
また退屈で死にそうになってしまったではないか。

 早く甘いお菓子でも持ってきたまえ、ふん。








 .........って、ヴィクトリカが言ってたんだよアブリル。

 すっごく気にならない?




GOSICKVII‐ゴシック・薔薇色の人生‐ (角川文庫)

GOSICKVII‐ゴシック・薔薇色の人生‐ (角川文庫)

  • 作者: 桜庭 一樹
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/03/25
  • メディア: 文庫



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涼やかな風が吹くマリア様の丘にやって来たあいつは、そう! [アニメ]

 宮前かなこ。

 つまり相変わらずアニメさんは見ているわけなのです。今期もオリジナルを
中心に豊作で嬉しい限りであります。駆け足で序盤の感想を。


「まりあ✝ほりっく アライブ」

 うむ、安定の変態。というかかなこさん原作でもアレなんだけど、徐々に
アニメの方でも変態通り越してヒトでなくなって来てるような気が。あとは
出番がどんどん減らされる展開と言いながらおいしいところをかっさらう
かなこさん口封じの回の構造ギャグをどうやってアニメの方で調理するか、
に期待がかかります。

 あと主題歌はもうこのまんまでいいよね。なにこのARIELみたいなの。
やだもうかっこいいじゃない。ナニに力を入れてるんですかSHAFTさん。
もっとやって下さいもっともっと。

 妄想戦士宮前かなこはイントロの立ち上がりの音が心地よくてすてき!
杉田さんには悪いけど、これをハニー・ナイツみたいな昔の男性コーラスで
吹き込んだらさらにかっこいい曲になるんじゃないかと思ったりします。



「花咲くいろは」

 温泉旅館に居候する高校生の、日常だけど非日常なドタバタコメディ。
時に恋愛にもじもじしたり、バカ力で突進したり、おかみさんが締めたり、
緩急自在なオリジナル現代劇作品。のったりと眺めて、笑ったり微笑んだり
できる作品だと思います。古いドラマの「ありがとう」シリーズを思わせる
感じが。学園パートはあくまでライバル旅籠の娘との接点としての場で、
旅館パートがメインなのですよね、これ。社会に出た経験のある人の方が
より楽しめるドラマかもしれません。



「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」

 まだまだ謎が多い作品。懐古と今を繋ぐことで、今という時間に生きる
人達を再び繋げて笑顔になって欲しい、とめんまさんは思ってるのかな?
本人も動機がわかってないようなことを言ってましたが。動機そのものが
力となってめんまさんを召喚したようにも思えます。

 現実と非現実が徐々に当たり前のように溶け合って来て、仁太さんの
主観からめんまさんが漂い出した時、一体何が起こるのでしょうか。
終わらない悪夢が終わる?それとも、素敵な夢幻の経験になる?超平和
バスターズのみんなの笑顔が最後に見られることを期待しています。

 あとめんまさんは地上波で鳴子さんのあだ名を連呼しすぎだと思います!
はらはらしちゃうじゃないですか、もう。



「よんでますよ、アザゼルさん」

 原作は前から単行本で追っかけていたのでございますよ。クセのある
万人受けしない下品で暴力的な内容なので、アニメ化が決まった時には
冗談かと思いました。

 しかも血まみれエログロギャグをやらせたら天下一品の水島監督が
関わるということで、やりすぎやしないかと不安もありましたけれども
そこはそれうまいことテンポよく仕上げてあって楽しい作品に。よい
拾い物になりました。

 また、声キャストがびっくりするほどはまってて楽しいんですよね。
小野坂さんマジリアルアザゼルさん。性格どころか顔まで似ゲフンゲフン*
あとアンダインさんにリアル悪魔憑きの小林ゆうさんは卑怯すぎます。
演技に入ると悪魔が乗り移る声優、あんなに素敵な美人さんなのに、
業界一の狂気演技に定評のある小林ゆうさんをキャストに入れるなんて
なんという恐ろしいことを。Webラジオのゲスト回が今から楽しみです。



「Tiger & Bunny」

 やっぱりいい!おっさんがボヤきながら締めるところは締める話は
いい!今期の思わぬところから飛び出してきたダークホースですね。
何に出くわすかわからないからオリジナル作品は楽しいのです。一話
完結スタイルの、現実社会でドタバタしながら悪と戦い生活とも戦う
ストーリーっていうのは、80年代くらいのマーベルコミックスの空気
に近い感じがして個人的にとても好きだったりします。

 そして我らが注目のキング・オブ・ヒーローから一言!

 「ありがとう、そしてありがとう!」

 口に出すと勢いもあり心地よくってはまるフレーズですねぇ、これ。
セリフが色々と洒脱でまたいいんですよ、この作品。



「日常」

 原作を後追いで大人買い。ゆっこ!もっとゆっこを!あとみさとさん。
アニメも原作もとにかく勢いとテンポで不条理を押してまかり通っちゃう
学校パートがツボにはまってしまいました。

 が。

 東雲研究所パートは漫画の方では緩急の一部として一体化して楽しめる
んですけど、アニメの方では無理にプッシュされてて、長々と見せられて
いるとなにか全体のテンポのブレーキのようなものになっちゃってるよう
な感じがします。うっかりした事を言えば、ちょっと退屈かも。坂本さん
も白石さんじゃなくってもっと説得力のある大人の声の方がよかったかも
しれません。日常のWebラジオでは八面六臂の活躍なんですけど。

 もう個人的にはゆっこイチオシのちゃんみお連続激ツッコミ好きなので、
早く「焼き鯖」と「トリック・オア・トリート」が見たいです。



「GOSICK」

 これも結局最新刊まで原作を一気読みしてしまいました。なんというか、
懐かしい雰囲気ですねぇ、これ。少年少女向けの冒険活劇小説らしさが
またポプラ社の少年探偵団シリーズを彷彿とさせるところがあります。
あとはあまり科学考証とか現場検証とかはあえて深く考えないと吉。
探偵小説に慣れている人も、ミリタリーに知識がある人も、科学化学に
通じている人も、あんまりツッ込まないで流して流して読んでみて?
ひたすら素直じゃない図書館の妖精と帝国軍人の三男坊の素敵な関係と
掛け合い夫婦漫才を楽しむ作品で、いいと思うのですよ mon ami。

 さてアニメの方も引き続き拝見しておりまして。

 リバイアサン編もなかなか綺麗にヴィクトリカさんの狂言回しぶりが
織り込まれていて、2話でまとめたにしてはきっちりした出来でした。
原作を読み込みすぎのファンにはあの描写がないこの描写がない、と
不満があるのでしょうが、何もない空間に文字だけを重ねて空間を作る
活字メディアと、そもそもやりすぎると蛇足になる映像&音のメディア
では表現の勝手が違うので、あのくらいで丁度よいのだと思います。
何事も中庸が肝心なのだよ、きみ。

 それにしてもヴィクトリカさんの回転ごろごろキックには驚きました。
映像ならではの一発ギャグが結構あって楽しいですよね、この作品。

 でも第一次世界大戦の回想で砲塔つきの戦車は気になってしまって。
気にするなと自分で言っておいてなんなんですけども、海の方の描写で
ちゃんと低層艦橋の軍艦の列が描かれていたのに、ちょっと惜しいな、
と思ってしまったわけなのですよ。あそこはシュナイダー突破戦車とか
菱形戦車だったらよかったのに、とついつい悪い癖で考えた次第で。

 ともあれ、原作の最終巻合わせで進行しているという噂の本作品。
最後まで楽しみにしておるわけなのですよ、mon ami。

 来週は飛行機がいっぱい出てくる話だそうなのですが、ドイツ軍側の
どんな機種が出て来るのか大変気になります。

 さすがにゴータとかツェッペリン・シュターケンとかはないか。
全部ルンプラー・タウベだったら素敵なのに。
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影が影を追い陰で殺す。 [雑記]

 ビン・ラーディンという人をサツガイした、と米国中がおおはしゃぎです。

 思えばイラン・コントラ事件の裁判でCIAの武器迂回供与の数々と、
機密の名の下についでに私服を肥やすものがいたことが暴かれた折。
ついでにこんな情報もこぼれ出ていたのです。

 当時アフガニスタンに侵攻していたソ連軍の南下を食い止めんがため、
国内で抵抗を続けるイスラム勢力に武器を供与する目的で、あくまで
公式にはイスラム勢力を支持できないアメリカがフロント組織として
作ったのが、アルカイーダという活動実態のない団体。リーダー役には
CIAにスカウトされたサウジアラビア人富豪の子で、兄弟のまんなか
へんのボンボンで金とスリルの為だったらなんでも遊び気分でやる
暇そうな若者、オサマ・ビン・ラーディンが雇われて、要はイスラム
勢力への武器迂回輸出のための代理事務所としてのみ存在していました。
そんなわけで、この組織には主義主張もなにも最初からありません。
そもそも自然発生したものではないのですから。

 当時米軍の秘蔵っ子兵器だった赤外線追尾・ファイア&フォゲット式
歩兵携行地対空ミサイルのスティンガーがこの経路で大量に運ばれて、
山間部で低空対地攻撃を仕掛けて来る攻撃機・ヘリ、補給飛行場に近づく
航空機などが次々と餌食になり、制空権を確立できなかったソ連軍は
ついにゲリラ戦に屈する形でアフガニスタンから退却しました。他にも
弾薬・衣料品・食料品など多種多様の戦争物資が共産軍憎しの一念で
イスラムも憎いけどまあとりあえずいいか的なアメリカから供与され、
イスラム勢力もビン・ラーディン氏のふところも相当潤ったのは公然の
秘密だったわけです。

 まあビン・ラーディン氏はアフガン侵攻が収まった後もそのまま
イスラム勢力へのつなぎ役として細々とそのフロント組織の看板を
名刺に書き込んだまま時代の波に埋もれかけてゆくのですが、ブッシュ
父の時代に突然「イスラム文化圏との戦い」が始められて、これまた
唐突に「謎の国際テロリスト組織・アル・カイーダ」の「所在不明で
神出鬼没の謎のリーダー、ビン・ラーディン」として脚光を浴びます。
全ての爆発事件や破壊活動、抵抗運動にはやたらに犯行声明が届き
(テロの場合、大抵漁夫の利を狙ういろんな組織から犯行声明が
根拠もなく届きます)、全てはみるみるうちに「世界的テロ組織・
アルカイダ」の仕業とされてゆきました。その当時からもわたくしは、
なんじゃこりゃ?と首をかしげていたものです。

 そして、中近東・中央アジアは戦争の業火に焼かれることとなり、
構成員と称される人間の逮捕はあれど、犯行の具体的な証拠もなく、
アル・カイーダの事務所や物資集積所、軍事拠点も存在が証明される
こともなく、全て謎のまま容疑がおっかぶされて、様々な地域への
軍事侵略の口実とされて来ました。一体、彼らはどこにいるのでしょう?
大量の物資武器を隠匿し、国家を転覆させる程の人的資源に溢れ、
潤沢な資金を持っているとされるアル・カイーダとやらは、この現実
世界のどこに存在していることが確認されたのでしょうか?

 最初からCIAのフロントマンだったビン・ラーディン氏が、米側が
公式に追跡を始めたと宣伝しはじめた途端に世界のどこかに消え失せ、
ろくろく事実関係も証拠も確立されていないテロリズム事件の数々に
出すアル・カイーダ名義の犯行声明と定期的に涌いて出るビデオ・
レターだけで存在をアピールする様は、まるでどこのメンヘラーの
バーチャルネットアイドルだよ!とツッコミたくもなるものでした。

 そんな謎の組織の謎の人を、イスラマバードでご家族とご一緒の
ところを襲ってアメリカが殺害したと発表。

 あれでしょうか、エアギターに続く新しいエクストリーム競技、
「エアサツガイ」でも開催されているのでしょうか。クラウザー三世
閣下もびっくりです。

 まあアメリカさんのことですから、実際に誰か殺して死体を作っては
いるのでしょうけれども。一体、誰の死体なんでしょうか。オサマ・
ビン・ラーディン氏かも知れませんが、多分、「謎の巨大国際テロ
リスト集団アルカイーダの闇の支配者、大悪人ビンラディン」でない
ことだけは確かだと思います。

 おそらく、発表会見の事前レクでは大統領府広報官と記者のこんな
やり取りがあったことでしょう。

 「それで、現場の証拠写真は?死体はどこに?」
 「ご安心下さい、今作ってますので、すぐお手元に届くかと。」

 ,,,,,,,,,これ、昔の共産圏ジョークなんですよね。

 もうすっかりこれで笑えない。

 恐ろしいことに、昔旧ソ連であった事が今米英日本で日常化。
わたしたちは、受難の時代に暮らしています。




追記

 さあてさてさてお立会い。仕上げをとくとごろうじろ。

 今後しばらくの報道をようく注意して見てみて下さい。

 特に「イスラム勢力側」からのコメントを。

 「アルカイーダと(実際に)協力し、保護・匿って来た
  ビン・ラーディン氏が(自分達の知っているもしくは
  自分達の)隠れ家で殺害された。無念である。」

 っていうコメントがどこかの実在が確認できる組織から
具体的な経緯を含んだ内容で出てきたとしたら、わたくしが
上に書いたことは半分がとこうそっぱちで超巨大テロ国際
組織アル・カイーダは世界のどっかにいます。そうでなくて
影響力を誇示してネームバリューにあやかる声明ばかりなら、
まあ、色々とお察し下さい。

 まあ、名声が欲しいとか霍乱目的のそういう捏造話は、
時間が経つにつれどっかからぽこぽこ涌いては来ますけど。
初動の報道を忘れずにいることは大切ですよ?




さらに追記

 死体は検証も司法解剖もなく海に水葬しました、ですって。

 えー。

 ところで。

 パキスタンのイスラマバードっていつ海に面したとこに
移動したんですかね。すごい天変地異だ!
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さてさて、謎の白い液体とは? [アニメ]

 プルケ。

 別に謎でもなんでもないので華麗にスルー。

 さて。まどか☆マギカの放送終了の熱気覚めやらぬわたくしでございます。
今宵中部地方での放送も終わり、紳士協定を律儀に守って今日まで内容を
伏せていたわたくしも、なにがしか久方ぶりに書きたくなってしまいました。

 まずはよい物語の終わりを見せていただけたことを喜んでおります。1時間
半に及ぶ連続視聴になって、まるで劇場作品を見ているような緊張感の連続が
大変よろしゅうございました。どちらかというと平素から録画したものを
まとめて見たり、ソフトでまとめ見したりする習慣があるので、連続劇の
ような物語もこういったまとまった形で見られると意識の流れを途切れさせる
ことなく内容が頭の中に入って来やすく、個人的にはありがたくありまして。
その中でいくつか思ったことをまた述べてみたく思います。





 劇中で、「神にでもなるつもりなのか」と白い詐欺師が言っていたのを
受けて、「まどかさんは神になった」と捉える方が多いようなのですけれど、
どちらかというと全能の神ではなく、ヴァルハラの巫女とか地蔵さまのよう
なものになったのではないかな、とわたくしは感じました。末期の息を引き
取る際の赦しの存在、とでも申しましょうか。善悪の二面を抱えて常に葛藤
を繰り返す人間という生き物には、最後に赦しを与えてもらえる、という
ひとつの保障のようなものがあるだけで、心に安全弁を設けられるものです。
いえ、死ねばなんでもチャラ、ということではなく。善きことをこころがけ、
努力してもなお完全にはなれず、道半ばであったとしても、悔いたり呪いを
残したりすることはありませんよ、貴方の成して来た事は誰も見ていなかっ
たのではなくお天道様がずうっと見てます、と信じられるだけで、人は明日
を恐れずに正しい道を進むことが出来る生き物なのですから。





 考える余裕を与えずに利点を畳み掛けて説き素早く食い逃げ、は
詐欺師の常套手段です。魔女システムの場合、契約者が熱心になれば
なるほど交戦の機会が増えて死期を早めるし、一度奇跡に味を占めた
らもう一度何か起きないかという期待と高揚感に酔ってしまい、現実
との落差にいつか気付かされ絶望を深め魔女になります。実に詐欺師
に都合がよく作ってあるわけですね。相手に反撃しようにも、それに
は考える時間もなく死んじゃうんですから。思春期の少女を契約対象
に選んでいたのは感情の揺り幅が大きく、精神エネルギーが効率的に
採集できるから、とインキュベーターは説明していましたが、実は
人類の反撃が怖かったのを誤魔化していたのかもしれません。判断力
も経験も知恵も未熟で、自信もなく自我だけは強く詭弁に騙されやす
く信じやすい、という、思春期に我々人類が等しく抱える弱点を
見事に突いた戦術だとも考えられます。

 思春期の思考は、両極端です。潔癖か、悪徳完全肯定か、どちらか
一方に思いつめがちで、中庸を許しません。現実と向き合ってゆき、
経験を積むと、その時その時、それはそれ、これはこれ、といった、
割り切りと限界の見きわめが出来るようになって来ます。できなかっ
たことがあれば反省し、悔いたら次に生かす気概。次がないかも!
とその瞬間にベストを尽くすことは大切ですが、駄目だと思ったら
どこまでで止めるか、を見極める判断能力が人生においては必要な
ものです。が、とかく思春期病になるとひとつの終わりが全ての
終わり、としか思えなくなるものです。だから、その先を考えない。
他の可能性を考えない。実に、インキュベーターに都合がいい。
だからこそ、ほむらさんの「トライ&エラーをする努力」によって
最終的にはその詐欺システムを崩されたのかもしれません。

 10話の過去の話から何度か劇中で描写されていた、「まどかさん
とほむらさんの身長差の逆転」、が、実に印象的です。第11話では、
まどかさんを感極まって押し倒ゲフンゲフン*抱きしめるほむらさんが、
膝を折ってもまだ頬と頬を寄せるのに余って上から抱く形になる姿
が描かれていましたね。時間巻き戻しまでの期間が最長で一回1ヶ月
ですから、身長が十数センチも成長する年月を考えると例え成長期
であることを鑑みたとしてもそら恐ろしいものがあります。繰り返
したその年月÷1以下(ケースによっては最悪1週間も使わない
可能性もありますし)ですから、最低でも24回以上、数え切れない
程の地獄を見て、、身体上の実年齢は高校生半ばくらいまで来て
いるのかも知れません。それ以上に、ワルプルギスの夜を物理攻撃
で倒す為の手段を探し、ほむらさんは現実社会の表裏をくまなく
あたって、それだけの間社会勉強していたことになります。一足
飛びどころかロケットに乗って大気圏を突破しかねない勢いで、
必要に迫られて大人の階段を昇ってしまったわけですね。

 インキュベーターの魔女システムの存在できる第一条件として、
「大人の不在」、があります。ほむらさんが若者なりの独習と努力
で抵抗を繰り返し、大人である両親の助言によってまどかさんが
解法を見い出すまでの時間を稼ぐことに成功したことによって、
今回の最終決戦で万全とは言えずとも最大の問題を解決することに
成功しましたが、実は「インキュベーターの理屈に負けないだけの、
社会経験のある対等な大人」が存在していたならばもっと早く解決
できたかも知れません。そう、例えば、インキュベーターの社会
システムを知る、別の宇宙人のような。宇宙警察機構のようなもの
があれば最善なのですが、残念ながらあの世界には、魔法少女は
いても宇宙刑事や光の国の宇宙警備隊員は来てくれませんでした。
正論を使った詭弁に対抗することができない未成年、社会と契約
の概念が理解できないものが相手だからこそ成立するのですよね、
あれって。





 白い詐欺師が11話で言っていた「家畜を殺す罪」、は、人が所詮
どんなに高尚な事をのたまっても自然社会のうちの動物の一種類で
ある、ということから逃れられないことから来る、生きる為に食べ、
殺すことの必要に因っています。

 でもあの詭弁をようく聞いてみて下さい。決して騙されないように。

 私達は家畜を食し、最終的には殺す為に繁殖させてはいますけれども、
同じ人間同胞を食する為に殺すことを、善きこととはしませんよね?
実例があった、そういう習慣もあった、という世界のどこかでの歴史を
引用される方もいらっしゃるでしょうけれど、なぜそれが地球人類の
全体の主流となっていないのかもう一度ようくお考えあそばせ。社会
システムを構築し、お互いを利用しあうことによって他の生物よりも
長じてこれだけ繁殖してきた生物なのです。他者を食うこと、とみに
同じ種族を食うことばかり考えていては、野っ原の犬畜生と変わりが
ありません。人間は、考える力があればこそ人間なのです。ドライな
見方をすれば、廻り回って自分の利、力になるから、という打算で、
本能的に人類の同胞を保護する部分もあるのでしょう。それ以上に、
その考える力、想像する力こそが、人類が畜生より優れている点で
あったのではないでしょうか。そういう意味では、同胞・同属殺しや
同胞食いはシステムとしてあまり芳しくない失敗例として、歴史の
中に刻まれているとも言える気がします。戦争や差別による人殺し
や搾取の第一歩は、階級や土地の境界線などの「何らかの差異」を
決め付けて境界線を引き、相手を人間ではなく畜生扱いする心理を
作り出すところから常に始まるわけですし。

 つまり、種の生存の為に、人間は人間を保護する本能があるのです。
社会システムという生態を保護するために。それを脅かす相手には、
猛然と反撃します。自然災害にも。生活を脅かす生き物にも。なれば、
インキュベーターがこちらを家畜とみなせば、当然ながら反撃します。
彼らはそれが恐ろしかったからこそ、契約と称しながら仕組みの説明
を極力省き、騙し通そうとしたのでしょう。そして、未熟な未成年
ならば正論に潔癖な反応をして反論ができなくなる、とわかった上で
高圧的に脅しをかけた、というのが実のところじゃないかと。

 まあキュウべぇさん、まどかさんのご両親同席の上で、その理屈を
言ってごらんなさい?と思ったわたくしなのでありました。






 そして最大の詐欺行為はこれじゃないかと思うんですのよ奥様。
ジャッジメントですの。まあそれはおいといて。またありもしない
憶測をしてみましたのよお姉様。

 インキュベーターは自分達の種族には感情がない、とのたまって
おりましたけれども、嘘っぱちでしょアレ。

 後に「あったとしても精神疾患の一種としてみなされるね」と
言い訳をしていましたが。ってことは、あるんですよね?感情が。
ないと標榜すれば都合がいいからそううそぶく。超人志向に陥り
やすい思春期で中二病の子は割と「信じたいから信じちゃう」
フレーズですけど。善悪を超越した、とか、絶対の善だから何を
誰にしてもいい、みたいな理屈をこねる大人って、確実に詐欺師
ですよねそれ。ていうか詐欺師の「絶対に儲かるから!」とか、
「利益のためには犠牲が大きいほうがいいんですよ」とかいう
詐欺師の理屈に必ずおまけについてくる「非情は美徳」を標榜
する俺カッコイイ!的な自己陶酔と自己欺瞞ですわよね、それ。

 だって、騙す、ということは、「恐れ」がある、ということ。
恐れの源を断ち、安心を手にする為に行動する、ということは、
安寧と幸せを知っている、ということ。

 ヤー公が遊び友達や身内には何もない時には優しいを通り越し
てベタ甘で甘えんぼな態度を取るのに、他人には金とか見得が
絡むと畜生にも劣る行動を笑いながらやるのと一緒でしょ?
インキュベーターさん、仕事だから顔の使い分けしてるよね
絶対。やーねぇ裏表が激しい人って。





 稀代の宇宙詐欺師種族について色々と考えてみたことを書き
つらねてみましたが、いかがだったでしょうか。まどかさんは
最終回までキュウべぇさんと物理的には戦いませんでしたが、
契約を悪用する相手に契約の条項の範囲内で戦い、なんとか
辛勝する、という結果を収めました。それも、大変な犠牲を
強いられて。全てを取り戻すことはできませんでしたが、今後
同じ犠牲が出ないように根本とされるものの歪みと戦うという、
行政裁判や国家裁判のような辛い戦いに勝利したのだと思います。
人生を投げ打ちシステムそのものと戦う。大変な悠木ゲフンゲフン*
勇気ある行動の物語だったと感じました。

 最後のシーンは人類が滅びただのと言う人がいますが、単に
ほむらさんの最後の決戦を描いただけなのじゃないかと思います。
時間と空間の狭間で、別れのときにまどかさんは言ってました
よね?「また、必ず会えるから」、って。インキュベーター式
魔法少女システムが残念ながら人類の歴史に深く食い込んでいた
ためにやむなく残されざるを得なかったので、まどかさんは
最後の「赦し」を与える天使となって魔女になる呪いを解く
役割を果たす存在となりました。すなわち、「最後の時には
必ず会えるけど、それまでは会えない」ことになるわけですね。
なんという辛い再会の約束の言葉でしょうか。その時に備えて、
ほむらさんはまどかさんにやれるだけのことはやった、と胸を
張って言えるように、と、交わした約束忘れないで走り続けて
戦って戦って戦い抜いていたのでしょう。その、最後の戦いを
描いたのが単純にあのシーンのような気がします。普通ならば
生き延びられない程の間、魔法少女として少女ですらない年齢
まで戦い続けて、物理的な魔法エネルギーの受容限界を超えて、
魔法少女ではいられない程の状態になったほむらさんが、最後
にできるだけ多くの魔獣を道連れに、できれば他の魔法少女に
当分の心配が無くなる程一掃しようと考えたとするならば。
大きな破壊を伴うことは自分でも解っていたでしょうし、人気
のない場所を選んで魔獣を誘導し、暴れるだけ暴れて自らの
尽きかけた命と引き換えに有り余る魔法エネルギーを有効に
使い果たすつもりだったように思えます。

 キュウゲフンゲフン*旧システムであったら最悪の魔女になって
しまうような歪みのエネルギーを抱えて、覚悟を決めて荒野に
望むほむらさん。まどかさんの声が聞こえた、ということは、
おびき寄せた魔獣の群れとの戦闘には勝利できたとしても、
もはやそのエネルギー全開状態で戦っては命がない、という
ことなのでしょうか。なんという炎のさだめ。むせる。

 それでも、まどかさんの声を聞いたほむらさんは、口元に
笑みをほころばせ、決意を新たにして最後の決戦に臨みます。
何者をも呪うことはない。魔女にならない。まどかがいるから、
安心して行ける、と。

 こうして考えてみると、わたくしには立派なハッピーエンド
に見えたりします。世界のどこかで一人の異能生存ゲフンゲフン*
特異点の魔法少女が戦いを終えますが、でも世界のどこかで、
そこかしこで、魔法少女達の戦いが続いています。一人の命が
尽きようとも、世界が終わりを告げるわけではない。世界を
巡る戦いは続き、人々の暮らしは続いてゆく。そういう根本を
揺るがしてしまうような事件をまどかさんが解決したのであり、
全てを知る暁見ほむらさんはその「普通の中の一つ」に戻って、
一人の魔法少女として終わりを迎えられる幸せに浴した、と。
そういう見方で、どうでしょうか。

 大分まとまりなく長くなってしまいましたが、またもやあり
もしない事をあれこれ考えて楽しくなれましたのよお姉様。
実によい物語でございました。

 私は言いたい!ありがとう、そしてありがとう、と!

 えっ?




 11話で繰り広げられた総火力戦を見ていて、これタイトルを
「武装少女あけみ☆ほむら」に変えても違和感ないよね、とか
大変気になりました。ていうかほむらさん準備しすぎ。



 【 次回、装甲騎兵ほむほむ。神に抗うのは、煉獄の虜囚なり。】




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魔法少女まどか☆マギカ 6 【完全生産限定版】 [DVD]

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謎の白い液体の正体とは!? [アニメ]

 もやしもんを読んでいる人なら知っている。

 ちうー

 まあ、それはともかくとしてですよ。つのだ☆ひゲフンゲフン*まどか☆マギカ
ですわよ奥様。謎の白い液体が.........50台の出産でまんがタイムきららで横浜
BlitzでバンテリンとQPコーワだったんですよ!

 わけがわからないよ。

 ちょっと思うことがいくつかあったのですが、それは中部の放送が終わって
からといたしましょう。ではのちほど。

 
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逞しくあれ、私達は生きている! [雑記]

 東北の大震災以降、今も地震活動が続いています。石巻の知人、
旧称殺人向日葵こと六条一馬さんの無事もようやく確認できました
が、メディアから流れてくるあちらの日常は想像を絶する過酷な
状態のようです。また、多くの方々がお亡くなりになられ、心から
悼む気持ちで一杯になっています。

 どんなにこの世で身分や待遇が違えども、全ての人間に等しく
逃れようもなく訪れるもの。それが、死である、とは、一休和尚が
説いていらっしゃった言葉でしたでしょうか。一瞬先には自分が死
を迎えているかもしれない、という現実。わたくしも一度死にそう
な事故に遭って、それ以降の人生が大きく変化したことを思うと、
まさに先の安楽を期待して悪行に走り、他人を蔑み貶めて保身を
するよりも、今この一瞬々々を大切に、全力で、悔いの残らない
よう、恥じ入る事のないよう公正明大に天道に背かず正しき人と
して生きることの大事さをいたく感じます。

 生き残ることも、生き続けることも地獄の今の世の中ではありま
すが、それでもこの胸に命の炎が燃え続けている限り、生きる義務
があるのだとわたくしは思っております。人の生まれること、人生
に意味などなくても、生き続けること、それこそが命題なのだ、と。
死にたくなくても死んでしまうことのある儚い人の人生というもの、
それだからこそ、生きている人間には生き続ける意味があるのです。

 生き残った方々には、お亡くなりになった方々の消えてしまった
命のともしびを、代わりに燃やし続けてあげることができます。
例え非力であろうとも、力及ばず具体的な復興業務に携われなくと
も、生きて生きて生き抜くことが、なによりの供養になると思います。
立ち上がりましょう、再び。ごはんを食べて、そのひと欠片ももはや
口にすることができなくなってしまった、お亡くなりになった皆さん
の代わりになって、この世のあるがままの姿を、日常のなりわいを
取り戻すことからはじめましょう。全てが元通りになることは不可能
ですが、新しい日常を今、ここから作り、はじめましょう。

 全ての年代、今そこに生きている方すべてが、今も新しい日常を
作り上げているのです。頑張りましょう。遠く離れたわたくしの在所
でも、町工場はフル回転して復興を助けるべく働き始めています。
物流が、生産が、全てのマンパワーが日本全国であなたたちを支える
べく脈動をはじめています。政治とか腰抜け官僚とかは放っておいて、
生き続けているわたしたちはみんな同じ思いで、被災した各地に行き
わたるだけの物資を生産し、ものを運び、経済活動を続けています。
震災で大きな被害を被っていない土地のわたくしたちも、一緒になって
頑張っています。どうか、その力を信じていて下さい。一歩、一歩、
あなたたちのところにこの日常が近づいてゆきます。待っていて下さい。
その命のともしびを明るい色に輝かせられるようになるその日は、必ず
やって来ますから。一緒にあの「普通の日々」を取り戻しましょう。

 震災の被害で今なお苦しむ東北、茨城県、千葉県のみなさんに、
心よりの応援を申し上げます。
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軍団長の帰還。 [Webラジオ]

 あると思います!(どどん)

 さて、我ら@柿原軍団の長がラジオの現場にご帰還ですよ。
フェアリーテイルのラジオのメインパーソナリティーで!
なんと1年半ぶりだそうです。そうかぁそんなに聞いて
なかったのかぁあの名調子を。ラジオバレルとPash de Dash!
もほぼ同時期に終わってましたものね。

 すでに第2回までWebで楽しませていただきましたが、
アニメのキャストから2週変わりゲストという変則スタイル
なのは少々残念でもあります。なにしろ、柿原徹也さんと
いえば女性パートナー相手のコンビ芸。長くやればやるほど
相手を自分の世界に引きずりこんで、気がついたら踊らせて
いる、というさすがはドイツ育ちのハーメルンの笛吹き
ならぬデュッセルドルフのホラ吹きとでも申しましょうか、
打ち解け始めてからの相乗効果が素晴らしいわけなんです
けれども。そこのところを聞けないのは少々寂しいですが、
初回収録のゲスト、Webラジオの歴戦の猛者であるお2人、
大原さやさや(ぽぽらじ、カレイドラジオ)、中原まいまい
(ラジオネレイス、舞HiMEラジオ)を相手に、最初は少し
やられ気味に入りながらも勇戦、最終的にはいつもの名調子
に持ち込む展開を見せて、さすが我らが軍団長ここにあり!
と思わせてくれました。このトリオであともうちょっと長く
続けたとしたら、おそらくさやさやははんぎゃく日記の、
まいまいはラジオネレイスの頃のような調子に陥ってしまい、
なんかはじけた自爆トークや中二男子的エロセリフの罠に
ぼこぼこはまってしまったのではないかという気配が感じ
取れましたよ、はい。

 ともあれ、水曜どうでしょうの復活と共に復活のラジオの
柿原団長。我々軍団員は、固唾を飲んでその動向に注視せざる
を得ないでしょう。

 ようし行くぞみんな!

 柿原軍団員たるもの、団長のラジオの女性ゲスト回には
中二男子的視点のうっかり読ませちゃう系ネタを投稿するべし!

 あると思います!(どどん)

 まあ、迷惑にならない程度にね?色んな意味で。

 柿原徹也さんがさらにラジオに再展開しないかどうか、
そこが大変気になります。
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